仲町商店会にある通称「えまや」(現在は(有)大久保葬祭)は、市内の有名な絵師(絵馬師)だったのです!
初代の「大久保 兼吉」氏は、江戸時代末期の狩野派の絵師「鈴木 探妙」の子(三男)で、次男の鈴木国信(市内久喜町に在住し、後に古河に移住)とともに幸手に定着して絵師として活躍しました。
初代絵師兼吉氏は、「松林斎 亀山」(しょうりんさい きざん)と号して近辺に数々の絵馬を残しました。
※天神神社(天神島)・香取神社(惣新田)等の絵師
また3代目で孫の「大久保 利一」氏(「景岳」と号する)は、埼玉県内でも有数な絵馬師の一人で、絵も書もできる貴重な存在、と言われていま す。
※満福寺(中4)の絵師
絵馬屋といっても絵馬だけでなく、際物(季節の間際に売り出す品物)全般を製造販売していたので、破魔矢・羽子板・鯉のぼり・盆花・花輪・提灯・葬儀用蓮華の花など、季節に応じたいろいろな仕事をしていました。
幸手には戦後数年まで10人くらいの職人がいたそうです。
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【天神神社絵馬】
大久保 景岳氏寄進 |
【満福寺 幸手絵馬】
額の中に13枚の小絵馬が! |
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<絵馬(えま)って?>
*絵馬は、神社やお寺に祈願するときや、その祈りが叶えられたときにお礼として奉納する絵の額のことです。
*絵馬の歴史は奈良時代までさかのぼり、もとは生きた馬を献上したといわれ、それが木や土に、さらに絵を描いた馬になった、といわれています。 |
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